野生の学舎 〈ソローヴィアン〉  2019
− ヘンリー・ソロー生誕202年前夜祭 −


 
トークと映像と舞踊劇の
精 霊 た ち の 踊 り
 
 私の畑は、精霊たちの生気を大気中から吸収していた・・・。
 ──ヘンリー・ソロー『ウォールデン』
 
 もっとも深く本質的な意味での「自由」と「野生」を、日々の生活のなかに実現しようとした19世紀アメリカの思想家ヘンリー・ソロー。彼の素朴で高潔な精神を現代に引き継ごうという思いを胸に抱いた人々が祖谷に集い、ソローの誕生日を祝いながら語り合い、即興的に表現し合う「野生の学舎〈ソローヴィアン〉」も、今年で4年目を迎えました。〈ソローヴィアン〉とは、ソロー風に生きることを指す合言葉です。

 今年は、「精霊たちの踊り」と題し、私たちの世界の真理や美を見えないところから指し示してくれる「精霊」(スピリット)たちの気配を感じながら、語りと映像と踊りと劇的なパフォーマンスを介して、皆さんとご一緒に、霊感に満ちあふれた稀有なる一夜を過ごせればと思います。

 ソローはウォールデンの静謐な森でひとり暮らしながら、こう書いていました。
 
私はフクロウの憂いに満ちた応答が森をふるわせるのを聴くのが好きだ。それはまるで涙を誘う音楽の一節を聴くようでもあり、歌われることを願う悔恨や溜息のようでもある。彼らは精霊なのだ。かつては人間の姿で地上を徘徊し、おぞましい闇の行為をはたらいた者たちが、いま嘆きの聖歌や哀歌を歌いながら罪を償おうとしているのだ。──ソロー『ウォールデン』
 
 ソローはフクロウの陰気にも聴こえる声を愛しました。なぜならそれは、人間の胸の内なる荒涼とした風景を歌うことで、私たちにいまだ広大な未開の自然が存在することを伝えようとしているからでした。そんな精霊の声を聴き取ることは、人間の内面に隠された深い真実に触れることであり、そこには美しさや悦びとともに、苛烈な業苦や悔恨も含まれています。「畏れ」という深い感情の世界へと、精霊たちの息づかいとダンスをつうじて入っていきましょう!
 
閃きとともに、ご参加を心からお待ちしています。

野生の学舎〈ソローヴィアン〉主宰
今福龍太
 


 
 プログラム 
第 I 部 : 「ストリートの精霊たち」を語る
トーク 今福龍太(文化人類学者)+ 川瀬慈(映像人類学者)
エチオピア、ゴンダールの町の街路に生きる貧しい楽師たちとの深い魂の交流を描いた 『ストリートの精霊たち』 (世界思想社、2018)の著者である 川瀬慈 と今福龍太が対話し、世界のなにげない片隅で、幸いも不幸も含み込んで響きあう無数の小さな声の豊かさについて語ります。楽師の子供たちを描いた映像作品 『僕らの時代は』 (川瀬慈、2005/2016)を上映予定。

第 II 部 : 舞踊劇「怖ろしい妖精(ドゥエンデ)たちの歌う子守唄」
脚本/演出…今福龍太
ダンス…高橋由佳
朗読劇…有志による
スペインの民俗世界で踊りや歌の霊感源となる変幻自在の精霊=ドゥエンデ。能では「花」とも呼ばれるこの美の源泉にいる妖精を祖谷に呼びだし、バリ舞踊を学んだダンサー高橋由佳の即興の踊りとともに、精霊世界の崇高さと残酷さを描き出す今福龍太の新作詩劇を現地有志の参加を得て上演します。
 
 DJ 
Toshiya the tribal(tribal media)
DJ MAMIYA(三芳菊酒造)
pheme(lux/ANTICAL)
齋藤祐平(YOMS)
UzTiyyon(solow)

and more...
 


 
 開催日時 
2019  711 日  [木]
17:00 より
※会場には15:00頃よりお入り頂けます。
 
 会場 
なこち
※臨時駐車場をご用意します (会場より徒歩約 5分)

 参加費 
3,000円 (食事・飲物代込み)

 参加方法 
事前に お問い合わせフォーム か、下記連絡先宛にご予約をお願いします。
info@nakochi.jp
090-9831-7522
(なこち 稲盛)



 食事と会場での宿泊について  
当日の宴では、アルコールを含むお飲物と、主に地場産の食材を使った料理をご用意いたします。また、プログラム後には、引き続き参加者の皆様とともに音楽や舞踊など様々な余興を楽しみたいと考えています。
宴は未明まで続く見込みですので、会場(なこち)で翌朝までご自由にお過ごし頂いて構いません。(ただし寝具等のご用意はありません)
また、近隣の宿での宿泊をご希望の方は、お気軽にご相談ください。
 
 会場までのアクセス  
祖谷は非常に山深く、交通の便が極めて悪い場所です。会場(なこち)までは、事前にアクセス方法について十分ご検討頂いた上でお越しください。
 
お車でお越しの場合は、会場から徒歩5分程度の場所に臨時駐車場を設けますので、案内に従ってそちらに駐車をお願いします。最寄りの高速道路のインターチェンジは、関西・香川方面からの場合「井川池田」IC、高知方面からの場合「大豊」ICです。
 
公共交通機関でお越しの場合は、以下の方法でお願いします。以下のルートでお越しの場合のみ、会場までの送迎がございます
 
◎JR阿波池田駅、もしくはJR大歩危駅から四国交通の路線バスを利用
以下のバス(祖谷線(阿波池田BT~久保))にご乗車頂き、なこち最寄りの「鎖谷」(くさりだに)バス停までお越しください。
 
「阿波池田バスターミナル」 14:10 発
  丨
「池田駅前」 14:11 発
  丨 
「大歩危駅前」 14:53 発
  丨 
「鎖谷」 16:06 着
 
※「鎖谷」までの詳しいバスの時刻表は こちら からご覧ください。 
※岡山方面からお越しの場合は、特急「南風」11号にて岡山駅 13:05発、大歩危駅 14:43着 が接続が良いです。
※大阪、神戸から「阿波池田バスターミナル」までは、 高速バス利用 でもお越しになれます。
 
路線バスと高速バスの詳細は、 四国交通のウェブサイト をご覧ください。
 
・お帰りについて
お帰りは基本的に自由解散となりますが、バスでお帰りの方には翌12日の「鎖谷」バス停 7:29 発 のバスに合わせてなこちからバス停まで送迎を致します。
 


 出店 
イベントに合わせて以下の出店があります。
会場にて15:00頃から販売します。
※以前お知らせしていた「Satie coffee」は、諸事情により出店がなくなりました。

 

おいしいドーナツ タガヤス堂 (佐渡島)

日本海の離島・佐渡島の山あいにある小さいドーナツ屋です。 
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 「宮脇慎太郎写真展 霧の子供たち」プレ写真展 
今夏、数年間に渡って撮りためられた祖谷の姿を収めた写真家 宮脇慎太郎 の写真集 『曙光』 の新版(バイリンガル版)が サウダージ・ブックス より刊行されます。 また、これに合わせて8月3日からは灸まん美術館(香川県琴平町)にて、「宮脇慎太郎写真展 霧の子供たち」も開催予定です。
 
今回なこちでは、このプレ企画として当作品の一部を当日会場にて展示します。
 

 
 

 
 イベントチラシ  
 

 
チラシのPDF版はこちら

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 ※ 昨年2018年7月11日の様子は、 こちら  。
 


 
778-0202 徳島県三好市 東祖谷落合 252  [ 落合集落マップ ]
JR大歩危駅 より車で 45分  [ Google Map ]
 
090 9831 7522
info @ nakochi.jp
 
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